「てんさい糖」ができるまで
3月中旬種まき・苗づくり
- この時期、北海道の畑はまだ雪がいっぱいですが、「てんさい糖」の原料となる「てん菜」づくりがはじまります。ペーパーポットに種を植え、あたたかいビニールハウスの中で元気な苗を育てるのです。
5月上旬苗を植える
- 雪もすっかりとけ、気温がおだやかになると、ビニールハウスで育った「てん菜」の苗をペーパーポットごと畑に植えかえます。北海道の大地の力で、これからますますたくましく育っていきます。
7~
8月成長
- 草とりをしたり病害虫を防ぎながら、大事に育てられる「てん菜」。北海道にも暑い夏がやってくる7月ごろは、成長した「てん菜」の葉が、畑いちめんに青々と広がっています。
9月糖分を蓄える
- 秋になると、昼と夜の気温差が大きくなります。この気温差こそ、甘みのもとになる糖分を高める絶好の条件。深まる秋とともに、土の下の白い根にたっぷりと糖分を蓄えていきます。
10~11
月中旬収穫
- 「てんさい糖」の原料は、「てん菜」の根の部分。葉を切ってから、まるまると実った根を機械で収穫します。1つの重さは800g~1kg。トラックで工場へ運んだら、いよいよ、「てんさい糖」づくりです。
10月中旬
~3月工場で製糖
- 収穫された「てん菜」は、さっそく工場で加工されます。ここでようやく、作物の「てん菜」からやさしい甘さの「てんさい糖」に!10月中旬ごろから3月まで、工場はフル回転で製造します。
てんさい糖工場をのぞいてみよう!
工場をのぞいてみよう
写真をクリックすると拡大します。
- 原料受入
- 畑で収穫された「てん菜」が、トラックで工場に運ばれます。
- 洗う
- 「てん菜」の土砂を取り除いたあと、きれいに洗います。
- 原料受入
- 洗った「てん菜」をスティック状にカットします。
- 抽出
- 切った「てん菜」を温水に浸して糖分を抽出し、糖液を作ります。残った繊維は家畜のエサとして活用。
- 清浄・ろ過
- 糖液に石灰乳を加えて炭酸ガスを反応させ、不純物を沈殿させて取り除きます。
- 濃縮
- 糖液の水分を蒸発させ、煮詰めていきます。
- 分離
- 濃縮した糖液から糖分以外のものを取り除きます。
- 結晶
- 濃縮した糖液を結晶缶で煮詰めて砂糖を結晶化させます。ここでは結晶と蜜分(液体)がまだ混ざった状態です。
- 分蜜
- 遠心分離機で結晶と蜜分を振り分けます。「てんさい糖」にはこの蜜分を使います。結晶は上白糖やグラニュ糖に。
てんさい糖
- 乾燥・粉砕
- 蜜分(濃縮糖液)をドラムドライヤーで乾燥させて固めます。できた塊を砕き、ふるいにかけて粒を揃えます。
上白糖・グラニュ糖
- 乾燥・冷却
- 結晶を乾燥・冷却してサラサラにします。粒状になった結晶をふるいにかけて粒を揃えます。
てんさい糖
- 計量・包装
- できあがった「てんさい糖」を650gずつパッケージに詰めます。
上白糖・グラニュ糖
- 計量・包装
- できあがった「上白糖・グラニュ糖」を1kgずつパッケージに詰めます。
- 保管・出荷
- 製品は、倉庫で保管され、年間通して安定した品質で出荷されています。
てんさい糖ができるまで